Friday 26 September 2008

Ukiyoe....



『月岡芳年』の『風俗三十二相』。



『何々そう』というテーマで江戸時代の女性の風俗が描かれています。これは『むまさう』(うまそう・美味そう)ですね。わりと有名な浮世絵ですね。


天麩羅が美味しそうです。このころは今のフライドチキンみたいに、ころもに味付けがされていたそうで付け汁なしで食べていたそうです。(by 杉浦日向子女史)



天麩羅はファーストフードのレベルの食べ物だったので、屋台か何かで月を見ながら食べているのでしょうね。ほんとに美味しそうです。
長い楊枝で食べたんだな。


他にも『かよさう』とか『のみたさう』とかいろいろあって楽しいです。こちらで見られます。
http://digitalmuseum.rekibun.or.jp/index.html
着物のことってよく判りませんが、描かれているものを見ると、色や模様がたくさんあって『きれいそう』。ブルーやグレーのに模様がはいった物などG・アルマーニの服に『ありそう』


いかにも江戸の浮世絵なんですが、製作されたのは明治にはいってからなんですね。一枚だけ洋服を着た『遊歩したさう』があります。なぜか洋服を着ただけで顔立ちも洋風っぽくなっているのが可笑しい。

関係ないけれど『店番』の人に『なぜ屋形船では天麩羅が出されるのか?』と突然問題を出されて、『船酔いしてもゲロしやすくする為』と答えて馬鹿にされました。
正解は『昔は、船頭さんが江戸前の魚を投網で取って振舞うのに調理が簡単だったから』だそう。伝統なんですね。

おっぱいが出ていると顰蹙を買うけれどももう一つのお気に入りの『めがさめさう』をあっぷしときま。

Wednesday 24 September 2008

Licoris....



白い『彼岸花』をはじめて見た。



『曼珠沙華』ともいいますが、たいていは真っ赤な花なのでちょっと驚きました。他には黄色い物もあるらしいス。おなじみの赤いほうはとてもブライトな色で、インパクトがあるせいか子供の頃からわりと好きな花でしたが、なぜか他人には堂々と言えないような訳アリ感を感じていました・・・
親に(名前は知らなかったので)『あの花は綺麗だね』と言ったら『あんな花は縁起がよくないんだよ』と言われたのを覚えています。でもどうして縁起がよくないのかは教えてくれなかった。
今回調べてみて判ったのは球根に毒があるということで、おそらくワタクシの親もそこまでは知らなかったとしても、『彼岸花』を遠ざけるようなことを自分の親から聞いていたのでしょう。花と葉が別々に生えるので、葉だけの夏場に『ノビロ』とかと間違って食べてしまうこともあるようです。子供が誤って口にしてしまわない様に『縁起』が悪い花にされたのかも。
お彼岸頃に咲くから『彼岸花』かと思いましたが、食べると『彼岸(あの世)』に行くから『彼岸花』と言う説もあるそうです。
しかし、水につけると毒が抜けて栄養のある食べ物にもなるそうで、飢饉のときには食べていたらしい。
中国から稲作の技術と共に一個だけの球根がもたらされたそうで、それが現在にまで増えたということです。その使い道が、球根に毒があるので『鼠』などが田畑に入らないように植えたらしい。確かに田んぼとか畑の端っこで咲いていたものでした。
もうひとつが動物に掘り起こさないように植えるという使いかたで、昔は土葬だったので埋めたばかりの死体を動物に掘り起こされないようにしたらしい。『死人花』と呼ぶ地域もあるくらいに。
今回の花の写真もお寺の境内に咲いていたのを撮りました。このあたりが『縁起が悪い』の本当の理由なのかな。
赤い花も白い花も相変わらず綺麗だと思いますが・・・

Monday 15 September 2008

SEBASTIAN VETTEL....


雨のレースで勝てれば『本物』だ。
モナコと雨のレースはドライバーのテクニックがよく分かるレースですね。モナコは予選でどのくらいあの狭いコースを早く走れるか?雨はグリップが低くてエンジンの性能の差がなくなるので。
大企業のワークスみたいな開発にお金をかけられるチームの車が速くなってドライバーはそれに乗って走るだけ。昔のコスワースDFVエンジンのワンメイクのころに戻したい。フェラーリも阪神タイガースみたいに人気があるけれどあんまり勝てない、みたいな頃に。(最近は阪神も強いけど)
あの頃だってあきらかに『トップチーム』というのがあったのだけれど、それはトップ・ドライバーが所属しているチームがトップ・チームだったからだ。今ほどレースが無味乾燥なパレードではなかった。洒落ではなく雨が降ってウェットになった時だけ『大波乱』とか言って、面白いレースが見れるなんて笑えない。
トヨタも高速サーキットの富士スピードウエイを買収してエンジンの力で勝とうなんてしないで、名古屋空港あたりで公道レースでもやって見るものを楽しませて欲しい。
完全にシンガポールのナイター・レースに負けているでしょ。

Saturday 13 September 2008

Mansion....


『豪邸』て。
『豪邸』の言葉の響きには『昭和』のニオイがプンプンする。『豪邸』を売り出すのは良いけれど、買う人はどんな気持ちなのだろう?
『いやー、ちょっと豪邸買っちゃってさー』とか言うのかな?
『『豪邸』に住むのが夢でした。これで夢が叶う!』 万感の想い胸にして入居したりするのか?本人は満足としても、隣近所から
『アレが、ほら、こないだ豪邸に引っ越してきた人よ、ふふ。』とか噂されそうでちょっとヤダ。
平凡な、しかも狭苦しいウチで育ったワタクシの中に『豪邸』のイメージがまったく無い。この前、行った映画のなかで見たバットマンのブルース・ウェインの家みたいなのが多分そうなのかしら。アメリカとかから比べたら、庶民のウチでも大きさが桁違いなので映画のような家に住んでいても隅の方に家族がかたまりそうだ。無駄に広いのが贅沢している事になるのでしょうか。
(おもに)外国などの『豪邸』を見ていて『良いなあ』と思うのは、車廻しっていうんですか?こう、玄関の前がロータリーみたいになっててイチイチ、車をバックとかさせなくても出かけられる、アレ。アレはちょっと欲しいな。

Wednesday 10 September 2008

THE DARK KNIGHT....















『THE DARK KNIGHT』を観てきました。


前作の『BATMAN BEGINS』から監督がクリストファー・ノーランになって、ずっと続いてきたシリーズがいちおうリセットされている。『バットマンになるまでの説明』的な前作から本格的な活躍が始まる作品になるのだろうと思っていました。ですが、ジョーカー役のヒース・レジャーが公開前に薬物死して話題となり、それはこの映画に出演するにあたり演技に悩んでいたから云々、などの情報があったので、それほど凄いジョーカーなのか?と興味はそちらに向いたりしていました。

ヤジウマ感覚でそのあたりも注目して観てみる。確かに迫力のあるジョーカーでしたが、悩んで死んじゃうほどの事じゃないな、って気がしました。みんなどの役者も悩むだろう。だからって麻薬をやっていたらきりがない。みんな悩んで大きくなった(古っ)。クリスチャン・ベールもバットマンがジョーカーに喰われてしまうんじゃないかと悩んだと伝えられているしねー。

この映画の迫力は(もちろん)監督の力量によるところが大きい。ティム・バートンもダークな色調でアンタッチャブルな1950年代の雰囲気なのに現代、という独特の描き方をしていましたがクリストファー・ノーランはかなりドライな感じにしている。オチャラケ風なところが一切なくてリアルなバイオレンスってやつですか。

『ダーク・ナイト』自体にあふれているテーマは、『悪と戦っている正義』と証する人間にどのくらいその実行力があるのか?正義の味方ではなくても世の中の人たちに『正義』を守る意思があるのかをジョーカー(悪)に試されるという事だと思います。ジョーカーはここではお金も権力も必要としない、ただ『悪』の象徴として存在しているので失う物がまったくない。普通の人は家族とか財産とか守るものがたくさんあるので正義を実行するためにどこまで犠牲を払えるのか問われてくるのですね。その部分が『正義』の大きな弱点であるのがよく分かる。検事とか、刑事など現実の世界でも存在する人たちも、お金(賄賂)とか脅迫されたりとかで腐敗して『悪』になってしまうわけです。

バットマンも普段は大金持ちで払える犠牲は大きいわけなのですが、恋人とかは犠牲に出来ないのでつけ込まれて苦しむんですね。しかも『悪』といえども殺人はぜったいしない。またそこを弱さとして漬け込まれるのですが・・・そして最後には自分が罪をかぶって追われることになる。


フィクションなのにもの凄く(?)重いテーマなので見終わった後は決して楽しかった、面白かったといえない映画でした。その前に見た『ノーカントリー』も『悪』に対してなすすべがない保安官が描かれていた。これもヘビーだったな。レイト・ショウでどちらも見たんですが、夜遅くこういう映画を観てしまうとうちに帰るまで落ち込みっぱなし。





Friday 5 September 2008

Death of Cicada....

『蝉』ってところかまわず死んでいる。

殺虫剤とかで殺さない限りあまり虫の死骸って見かけない。でもセミはこの季節いたるところで死んでいますよね。ベランダの片隅とか、玄関の扉の端っことか生きていたらセミなんて絶対入り込まないところに死骸が転がってます。

『あーァ、セミ死んでら』とか言ってつまみあげると『ジジジジーっ』とか鳴いたりしてびっくりします。紛らわしい。

セミは幼虫から羽化して20日くらい生きるそうです。(1週間と言われているのはちがうらしい)もちろんいつも鳴いている木の下へ落下して死ぬのが最も多いはずでしょうが、これほど節操なくどこでも死んでしまうのには訳があるのか?訳などなさそうですが。

羽がついていてどこでも飛んでいけるので移動中に亡くなってしまう方が多いのですかね?それとも20日間ほどの寿命が尽きるころになると苦しくなって闇雲に飛び回ってしまうとか、ジワジワと身体に変調をきたしてきて雌を求めて飛び立ったものの、息ぐるしくなってベランダに不時着したが2度と離陸できないまま人(セミ)生の終わりを迎えるとか。

7年ほど地下で幼虫としてすごして成虫になれる大きさになると地上に出て脱皮するそうで、成虫になれる大きさにならない場合は8年、9年と地下生活が長引く幼虫もいるそうです。『蝉浪人』。

『イヤー、なんか最近、体が重たくなってきたなー。飛んでもすぐ落ちちゃうんだよね。足にも力が入んなくてー、もうちょっと雌(雄)と出合って子孫残したいんだけどナー。ほらオレって幼虫のとき2浪してっから、同期のヤツってもう死んじゃっていないンだよね、あーダルー』みたいな。

昆虫というのは大多数が1年のあいだでその人(虫)生を生きるのだそうで、『蝉』のように7年以上も生きるのはかなり長生きなんだそうですが・・・